1.好きなこと、楽しいこと、やりたいこと
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ある日の夜、寝入るために暗くした部屋の中で、息子がふと呟いた。
「将来、どんな仕事をすればいいかわからないんだ」
真面目に呟いた彼の言葉から、彼が真剣に悩んでいることが伝わってきた。
(重い。重いよ息子)
僕は思わず言葉を失ってしまい、すぐに返答することができなかった。
息子は6歳。彼からそんな言葉が出て来るとは思いもよらなかったから。
YouTubeとゲームでできていると思っていたのに。
ふと、自分の6歳時を思う。ヒーローとゲームに夢中で仕事のことなんて、考えたこともなかった。
暗闇の僅かな沈黙。必死に考えを巡らす。
これは慎重に答えなければならない。
なぜか僕はそう感じた。そして、それは正しかったと思う。
「そんなこと気にしないで早く寝なさい」
そうも言えたはずだ。だって、僕は眠かったから。
でも、これは真剣に答えなければいけない質問だとすぐに察した。
おかげで眠気も吹き飛んでしまった。
僕は考えに考えて答えた。随分とテンパったけど。
「好きなことを仕事にしたらいいんじゃないかな。焦らずに考えよう。僕も一緒に考えるから」
この答えが正解だったかはわからない。
ただ、素直に自分の思いを伝えた。
僕が自分自身の軸として「好きなこと、楽しいこと、やりたいこと」を大切にしている。
だから、僕が軸としていることを折り混ぜて彼に伝えてみた。
しかし、彼にはまだ好きなことが見つからないらしい。
それでいい。焦らず行こうと伝えた。
彼は納得したような、納得しないような返事をした。
彼がその胸の苦しみを告白してくれたので、僕も胸の内を言ってみた。
「僕も同じなんだ。今の仕事が好きじゃなくて。やりたいことを探してる」
「そうなんだ」
彼の言葉は短かったけれど、その言葉の音は軽く、明るかった。
2.親として
![](https://asoblo.com/wp-content/uploads/2021/06/nghi-la-0aeG4tfATXI-unsplash.jpg)
子の心配をするのは親の常と言える。
僕は子供に期待していない。
だから、両親の顔色を伺わず、好きに生きて欲しいと思っている。
しかし、好きに生きたらいいと思いながらも、心の片隅では苦しまずに生きてほしいと願う。
自分が生きてきた上で遭遇してきた苦しみに、この子は巡り会わずに生きていってほしいと願う。
そんな気持ちをグッと堪えながら時に転び、時に悩む息子が立ち上がるのをじっと待つ。
親になって親の気持ちを知る。
誰の親も、じっと堪えて耐え忍ぶのだろう。
子の成長を見守りながら、自分自身も成長していく。
大事なのは、そっと寄り添うこと。
それだけでいいと僕は思う。
子供が寂しくないように、子供の言葉に耳を傾けられるように。
何より子供が悩んだときに、言葉にしてくれる関係性でありたい。
共に悩み、共に前進できる間柄でありたい。
つらく苦しいとき、悩みを抱えたままで、どうすることもできず悲しみに覆われないように。
まとめ:子供と向き合おう
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あなたは、どれだけ子供と向き合っているだろうか。
恥ずかしながら、僕はあまり息子と向き合えていない。
息子と一緒に過ごす時間は長い、しかし、向き合っているかというと疑問が残る。
なぜなら、僕はスマホ、息子はYouTubeだから。
そばにはいるが会話は少ない。
息子の問いをきっかけに、僕は親子の在り方をもう一度探っている。
息子は今6歳。
自分の人生を振り返り、仮定するならば、18歳で家を出ていく。
あくまで可能性だが、覚悟はしておきたい。
共に過ごせるの後12年。
そして、旅立ってしまえばほとんど帰ってこないだろう。
全ての人に当てはまるわけではないにしても、人生の大半を親元から離れて過ごす人は多い。
だからこそ、大事なのは「今」。
子供と向き合い、共に悩み、共に成長する。
自分の事にかまけてばかりもいられない。
失った時を取り戻すことは不可能だ。
今から、始められることを始めよう。
子供の好きなものはなんだろう?
子供の行きたい所はどこだろう?
時に抱きしめてみるのもアリ。
きっともうすぐさせてくれなくなる。
小さなことから始めよう。
残り時間は決して多くないのだから。
それでは良い1日を。
たまにはボードゲームで遊ぼう。
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