1.ペヤング 想像を絶する辛さ
パッケージにひかれて近所のドラッグストアで買いました。
カレー味だし、辛いと言ってもさほどでしょ。
そう思っていた。
今できるなら、あの時の僕を泣いてでも止めたい。
それほどまでに今回の出来事はつらかったのです。
2.獄激辛カレー まさに地獄
この時、僕はまだワクワクしていた。
カレー味のペヤングを食べる、くらいしか考えていなかったからだ。
そして、僕は人の意思の弱さを知る。
なぜなら、僕は以前赤いペヤングを食べて決意していたからだ。
「もう辛いペヤングは食べない」と。
なぜ、この時に思い出してくれなかったんだ僕は。
ああ、恐ろしい。恐ろしいよ。
鮮やかな黄色のせいか、あんまり危険な感じがしないソース。
僕は安心しきっていた。
だってこれから食べるのはカレー焼きそば。
きっと美味しいんだろうなと楽しみでいた。
ワクワクしながら待つ3分間。
この時は本当に楽しかった。
体調は万全だし、良い具合にお腹も空いている。
今日、僕は君を食べるためにここにいるんだ。
なんて思ったり思わなかったり。
そして、
完成。
わずかに僕の鼻が何かを感じた。
これは唐辛子だろうか?
わかることは1つ。
「おや? カレーの匂いがしないな?」
3.そして伝説へ
たったひと口。
僕は危険を感じた。
危うく意識を持っていかれるところだった。
唇も口内もすでに満身創痍。
一瞬で僕の体は恐怖に包まれた。
汗が吹き出し、唇ははれ、口を閉じることができない。
何とか水を流し込むも、一杯では到底足りることはなかった。
苦痛にもがいている僕の元へ救援が現れる。妻だ。
妻は僕よりも辛いものに強い。
これはイケるかもしれない。
僕は苦しみながらも彼女の動向を見守った。
大きくすするひと口。
さすが妻だ。辛いものに対する恐怖がない。
これは勝てる。
そう思った矢先。
「水、いや、牛乳」
なんと珍しく妻がうろたえている。
彼女の力を持ってしても打ち勝つことは簡単ではないようだ。
僕と妻は何杯も水と牛乳を飲む。
苦しみ、悶えている。
その隣で、息子はこちらに背をむけスイッチで遊んでいる。
何という平和な光景か。
そう。苦しむのは大人だけでいい。
子供には明るい未来を。
ここでタイミング悪く電話がかかってきた。
さすがだ。マイマザー。
何を話したかよく覚えていないが、非常に情けない声を発していたことだけは覚えている。
すみません。あなたの息子は地獄にいたのです。
長い戦いが終わった時。僕は生きていることに感謝した。
そして、改めて誓う。
「もうペヤングの激辛に手を出さない」
4.まとめ:SAN値、ピンチ
さて、戦いが終わって10時間後、僕はこの記事を書いている。
正確には戦いが終わったと思っていた、だ。
今、僕の腹の深部に熱を感じている。
どうやらあいつはまだそこにいるようだ。
出口を求めて。
正直に話そう。僕は恐怖を感じている。
明日が来るのが怖いと。
迫り来る恐怖に打ち勝つ方法はあるのだろうか?
今できることはもうないのか?
ただ、その時を待つしかない。
果たして正気でいられるのだろうか?
明日の朝を無事に迎えられることを願っている。
ただこの恐怖に打ち勝つ自信があるならば、僕は止めることはしない。
それでは良い1日を。