【毛皮のマリーズ】40歳を迎えるあなたはきっと泣く。心に響く名曲。【ビューティフル】

1.出会いはリリー・フランキー「スナックラジオ」

土曜日の夕方、まだ冬の寒さが残る中を僕は歩いていた。

どこにいくでもなく、耳にイヤホンをはめて、ポケットにラジオを入れて。

聞いていたのはTOKYOFM「スナックラジオ」

土曜日の夕方16:00からリリー・フランキーさんがMCを務めるラジオ番組で、僕は毎週欠かさず聞いている。

リリー・フランキー「スナック ラジオ」

おそらく万人受けはしないであろうラジオ番組だ。

特に、家族で聞くことはオススメできない。

だけど、1人で聞くのにこれほど楽しいラジオもない。

中学生の頃、家族に隠れて見ていた、テレビの深夜番組を彷彿とさせる。

もう40が見えてきた年齢の僕には、あの頃ほどのドキドキもワクワクもない。

心に余裕を持って受け取ることができるようになっている。

そんな僕の愛するラジオ番組から流れてきた1曲。

毛皮のマリーズ「ビューティフル」

毛皮のマリーズ自体は知っていたが、実際曲を聴くのは初めてだった。

現在はドレスコーズとしてと活躍中のボーカル、志磨遼平氏の絞り出すようなボーカルが、冒頭から耳を突き抜け、歌詞が体に浸透する。

僕は泣いた。

2.毛皮のマリーズ「ビューティフル」

生きて 死ぬ、ための僕らの人生

人生を、シンプルに言葉に表すならばまさにこの表現だろう。

僕らにできるのはただそれだけ。

でも、彼はこの一節の前にこう叫んでいる。

ビューティフルに

美しく。

僕らは皆、美しく生きて、死んでいく。

誰1人あぶれることなく、それぞれの人生を美しく死んでいく。

志磨遼平氏の叫びが、日々苦しみながら生きる人の背中を押してくれるように僕は感じた。

もがくように生きる人々に希望が届くようにと。

そして、彼はこうも言っている。

最後は必ず正義が勝つ

3.なぜ僕は泣いた?

なぜ、僕の心にこんなにも響いたのだろう?

「将来に展望がない」

ということを感じ始めていたからかもしれない。

今や人生は100年と謳われるまでになった。

僕は自分の人生を80歳までと考えている。

もうすぐ半生を迎えることになる。

35歳を過ぎれば転職も厳しくなると言われ、育ってきた。

ということは、今から大きな変化は望めないということなのだろうか?

今日の生き方を死ぬまで続ける日々なのだろうか?

今の職場で鬱鬱と過ごしながら、家と会社の往復の日々。

そう考えると悲しくなってきた。

心は若いつもりでも、体は確かに無理が効かなくなってきている。

疲れも取れないし、腰は痛いし、動きが緩慢になってきたし。

やりたいこともなく、惰性で生きている僕にこの曲が響いた。

「ビューティフル」

美しく生きて死ぬ。

立ち止まろうとしていた背中を押してくれた。

まさに、今出会うべくして出会えた曲だ。

今日という日をしっかり生きよう。

もがく日々だけれど、自分が納得できるまでもがき続けよう。

きっと自分が納得できる場所があると信じて。

それが正義と信じて。

最後は必ず正義が勝つ。

それでは良い1日を。